夜風にさらわれたお姫様

夜。

時計は23時を回っていた。


煌夜たちはまだ戻っていない。

榴愛は落ち着かず、広間をうろうろしていた。


「姫ちゃん座ったら?」

蒼空が苦笑する。

「でも……」

「煌夜さん強いっすよ」

「……うん」

分かってる。

でも心配は消えない。


その時。

ガチャ。

扉が開いた。

「っ!」

煌夜たちだ。

榴愛は立ち上がる。

「煌夜!」

煌夜は少し疲れた顔をしていた。

でも無事。

それだけで安心する。

「ただいま」

低い声。

榴愛は胸を撫で下ろした。


< 63 / 120 >

この作品をシェア

pagetop