夜風にさらわれたお姫様
夜。
時計は23時を回っていた。
煌夜たちはまだ戻っていない。
榴愛は落ち着かず、広間をうろうろしていた。
「姫ちゃん座ったら?」
蒼空が苦笑する。
「でも……」
「煌夜さん強いっすよ」
「……うん」
分かってる。
でも心配は消えない。
その時。
ガチャ。
扉が開いた。
「っ!」
煌夜たちだ。
榴愛は立ち上がる。
「煌夜!」
煌夜は少し疲れた顔をしていた。
でも無事。
それだけで安心する。
「ただいま」
低い声。
榴愛は胸を撫で下ろした。