夜風にさらわれたお姫様
夕方。
屋敷にはまだ煌夜たちは戻っていなかった。
榴愛は落ち着かず、何度も時計を見る。
「姫ちゃん、大丈夫っすよ」
蒼空が笑う。
「煌夜なら負けない」
「……うん」
分かってる。
でも。
怖い。
その時。
「榴愛、ちょっと買い出し付き合って」
心桜が言った。
「え?」
「屋敷のすぐ近くだし」
依吹たちは今不在。
組員も多く出払っている。
榴愛は少し迷った。
でも。
「……うん」
気分転換したかった。
外へ出る。