私が拾ったのは、千年前の皇子様でした
私たちは、カフェを出ると、
駅へと向かった。

もう外は暗い。

すると突然、
悠真が私の手をぎゅっと握ってきた。

ドクン。

心臓が跳ねる。

「どうしたの?」

平然を装う。

「いや、ここでは今朝、恐ろしい思いをしたからな」

悠真は辺りをキョロキョロ見回していた。

その動きが小動物のようで、
少し可愛く思えた。

私も、悠真の手を握り返す。

改札をくぐり、電車に乗る。

「ねぇ、もう大丈夫だから」

「いや、まだ……」

「不審者に思われるから、そろそろやめて」

小声でそんな会話をしながら、
私たちは家路についた。
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