私が拾ったのは、千年前の皇子様でした
丘の上には大きな木が一本立っていた。
風が吹く。
遠くまで続く田園風景。
緑の中を細い道が伸びている。
「綺麗……」
思わず呟く。
その時だった。
――懐かしい。
突然、そんな感覚が胸をよぎった。
初めて来た場所のはずなのに。
私は立ち止まる。
強い風が吹く。
すると、一瞬だけ、目の前の景色が変わった。
田畑は消え。
代わりに広がるのは、大勢の人々が行き交う都。
鮮やかな衣を纏った人々。
遠くに見える大きな建物。
そして――
『姫様!』
誰かが私を呼ぶ。
若い女の声。
振り返ろうとした瞬間。
景色は元に戻った。
「っ……!」
急に頭痛に襲われ、私は思わず膝をついた。
「高瀬!」
部長の声が聞こえた。
「先輩!?」
顔を上げると、
部長と結奈ちゃんが慌てて駆け寄ってきていた。
「だ、大丈夫です」
そう答える。
でも、大丈夫ではなかった。
頭が割れるように痛い。
一瞬見えた都の景色。
聞こえた声。
それらが無理やり頭の中へ押し込まれたようだった。
胸も苦しい。
まるで、
この場所に何か大切なものを置いてきたような。
そんな気がしてならなかった。
丘の上の大きな木を見上げる。
風が枝を揺らした。
その瞬間、なぜか涙が出そうになる。
「なんで……懐かしいの……?」
自分でも理由はわからなかった。
風が吹く。
遠くまで続く田園風景。
緑の中を細い道が伸びている。
「綺麗……」
思わず呟く。
その時だった。
――懐かしい。
突然、そんな感覚が胸をよぎった。
初めて来た場所のはずなのに。
私は立ち止まる。
強い風が吹く。
すると、一瞬だけ、目の前の景色が変わった。
田畑は消え。
代わりに広がるのは、大勢の人々が行き交う都。
鮮やかな衣を纏った人々。
遠くに見える大きな建物。
そして――
『姫様!』
誰かが私を呼ぶ。
若い女の声。
振り返ろうとした瞬間。
景色は元に戻った。
「っ……!」
急に頭痛に襲われ、私は思わず膝をついた。
「高瀬!」
部長の声が聞こえた。
「先輩!?」
顔を上げると、
部長と結奈ちゃんが慌てて駆け寄ってきていた。
「だ、大丈夫です」
そう答える。
でも、大丈夫ではなかった。
頭が割れるように痛い。
一瞬見えた都の景色。
聞こえた声。
それらが無理やり頭の中へ押し込まれたようだった。
胸も苦しい。
まるで、
この場所に何か大切なものを置いてきたような。
そんな気がしてならなかった。
丘の上の大きな木を見上げる。
風が枝を揺らした。
その瞬間、なぜか涙が出そうになる。
「なんで……懐かしいの……?」
自分でも理由はわからなかった。