俺だけのラズベリー

「好きなのは、あたしじゃなくて、あたしのほっぺなの?」



「お前、何自分のほっぺにヤキモチなんか妬いてんだよ」



涼は顔を近づけて、ジト目でニヤリと笑ってきた。



「それとも、あれか? 可愛げないって言われたのが悔しいから、ヤキモチ妬いて、自分を可愛く見せようって作戦?」



「そんなわけないでしょ」



彼の中のあたしって、一体どんなキャラなんだか。



「可愛げない、イコール、嫌いって意味ではないんだけどな」



「一体何が言いたいの?」



「さあ、なんだろうね」



「何よそれ」



ほんと、涼はいつも何を考えているのか全く分からないよ。



「まあそんなことより、ほら。せっかくレンチンしたワッフル冷めるから、はやく食べようぜ」



そう言いながら涼は、ストレートティーを淹れたカップをわたしの鼻に近づけた。
華やかな香りが、あたしを誘い出す。



「うん……」



涼は、ずるい。
あたしに毒舌なことを言ったりからかったり、好き放題な扱いをしておいて、ワッフルやストレートティーまで利用して、ここまであたしを思うがままにするんだもの。




< 4 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop