俺だけのラズベリー
テーブルには、ラズベリージャムがかかったワッフルの乗ったお皿が二つと、ストレートティーが入ったティーカップが二つ。
ワッフルは涼、ラズベリージャムはあたしの手作り。
これは、あたしと涼の手作りの休憩時間といっても過言ではない。
淹れたばっかりのストレートティーは、熱々で顔が赤くなってきたのが自分でもわかった。
視線を感じて、顔を上げると案の定涼はあたしの方を見てニヤニヤと笑っていた。
「まーた、ラズベリー色のほっぺになってる」
「いつものことでしょ」
「うーん、今の陽菜はラズベリーより赤いかもね」
「えー、そんなに赤いかな?」
「食いたいくらい」
「ちょっとやめてよ。あたしのほっぺはラズベリーじゃないんだからね」
「ふーん」
涼はつまらなそうに、口を尖らせてから、あたしの方へと近づいてくる。
「……!」
頬に、彼の唇の感触が襲ってきた。