雨暮くんは溺愛彼氏
賢太とは小さい頃からずっと一緒で、男の子なんて意識したことがなかったはずなのに。いつの間にか頬が削げて、身長が伸びて、急に、……男らしくなってしまって。増々距離が隔たれたように思えた。そのことを思いだす。
いけない。雨暮くんと一緒にいるのに。賢太のことなんて考えちゃ……。
「水沢さんに褒められると物凄く嬉しい。もっと褒めて。」……なんて。忠犬ハチ公のごとく言うものだから、笑ってしまったよ。飼い主に尻尾を振る、健気なわんこでさえもイメージ出来てしまって。
「わん! 」なんて無垢な目で言うものだから、今度はわたしの腹筋が崩壊する番だった。
「あのね。」とひとしきり笑いがおさまるとわたしは切り出した。「考えてみたの。初デートのこと。雨暮くんとしたいことはたっくさんあるんだ! そうだなぁ……わたし、お料理するのが好きだから、ピクニックなんて……どうかな? 」
勇気を生クリームのごとく振り絞る。馬鹿にされないかな。こんな、子どもっぽいこと言っちゃって。
立ち止まり、あなたを見上げると、あなたは、一呼吸置くと、
「嬉しい。」
花のようにあでやかに笑い、わたしのこころを揺らすんだ。
いけない。雨暮くんと一緒にいるのに。賢太のことなんて考えちゃ……。
「水沢さんに褒められると物凄く嬉しい。もっと褒めて。」……なんて。忠犬ハチ公のごとく言うものだから、笑ってしまったよ。飼い主に尻尾を振る、健気なわんこでさえもイメージ出来てしまって。
「わん! 」なんて無垢な目で言うものだから、今度はわたしの腹筋が崩壊する番だった。
「あのね。」とひとしきり笑いがおさまるとわたしは切り出した。「考えてみたの。初デートのこと。雨暮くんとしたいことはたっくさんあるんだ! そうだなぁ……わたし、お料理するのが好きだから、ピクニックなんて……どうかな? 」
勇気を生クリームのごとく振り絞る。馬鹿にされないかな。こんな、子どもっぽいこと言っちゃって。
立ち止まり、あなたを見上げると、あなたは、一呼吸置くと、
「嬉しい。」
花のようにあでやかに笑い、わたしのこころを揺らすんだ。