ギミック・ラブ  ~年下小悪魔の上手な飼い方~
耳元に、途方に暮れたような呟きが落ちる。

「っ……誰の、せいだと……」
「ごめん」

何度目かの謝罪を口にして、彼は右手で私の頬に触れた。伝う涙を拭って、そうしてまたそっと掌をあてがう。

「勝手なのはわかってる。だけど勝手でも、守りたいものがあるから」

「……守りたい、もの……?」

「……奪っていいなら奪いたい。言ったら信じる? 俺が本当はずっと前から美咲を好きで、手に入るものならって願ってたって」

「え……?」

柚木くんの声は震えていた。あふれそうな感情を、必死で押し込めているかのように。

「見てるだけのつもりだったけど、できなかった。ダメだってわかってても、近づきたいと思ってしまった。それくらい、好きなんだって」

──柚木くんが……私のことを、好き?

鼓動がゆっくりと加速していく。どんどん高まりを増して、胸を突き破ってしまいそうなほど、強く波打った。

「俺にはそんな資格ない。そうわかってても、手を伸ばしたかったんだ」

「柚木く──」

それまでやんわりと回っていた腕が、強く私を抱きすくめた。激しく唇を重ねられ、声が彼の中にのみ込まれる。

「んっ……、ぁっ……」

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