ギミック・ラブ  ~年下小悪魔の上手な飼い方~
今の蘭子が持つとは思えない安っぽさで、何より使い込まれている。恐らく、若い頃に使っていたものだろう。

「何だってこんな物を……」

呟きながら、何気なく裏表を入れ替えて反対側を確認した。次の瞬間、瞬也は驚きに目を見開く。

「これ──…!」

そちら側のポケットには小さめサイズの写真が入っていた。同じく一昔前に流行した、その場でプリントできるインスタントカメラで撮ったものだ。

これも劣化しており、かなり古いものであることは間違いない。だが、写真に納まっている人物の顔は判別できた。

制服姿の数人の男女。身を寄せ、肩を組み、笑顔で写っている。

学生にしては、全員髪の色がやたら明るく、女子はメイクもきつい。制服もかなり着崩している。学生は学生でも、頭に“不良”とつくようだ。

しかし、瞬也の目をひいたのはそんなことではなかった。

写っている5人中3人、よく見知った顔がある。

まず、前列の真ん中。カメラ目線で笑う、整った顔立ちの少女。
彼女の顔を見間違うはずもない。自分の知る面影がそこにある。
今は亡き、瞬也の母親だ。

そしてその右隣にいる、ショートカットの少女。
これは気づくまでにややかかったが、この少女が蘭子のようだ。

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