ギミック・ラブ  ~年下小悪魔の上手な飼い方~
写真の中の蘭子はカメラには目を向けておらず、なかば首を捻って斜め上を向き、照れたような笑顔を見せている。

どうやら、後列にいる男子が彼女の肩に腕を回しているのが原因らしい。

その男子は両手をそれぞれ瞬也の母と蘭子の肩に回しており、いかにも仲のいい3人という光景だった。

そして──最も驚いたのは、その、後列の男子の顔。

不思議な気分だ。
その男子は髪の色こそ違えど、顔のパーツはほとんどが、瞬也と区別がつかないくらい、同じなのだから。

「ていうか、俺じゃん……」

俺がヤンキーやってれば、こんなだったのか。

冗談のようにそう考えながら、瞬也はようやく、長年の謎が解けたと思った。

「そういうことか……」

ここまで自分と瓜二つで、気づかないわけがない。

つまり──この自分そっくりの男子が、母親のかつての恋人で、身篭ったとわかると情けなく逃げた、自分の父親なのだろう。

そして、彼に触れられ、恥ずかしそうに動揺している様子の蘭子。彼女の表情には、明らかに彼に対する恋慕が伺える。

「そういうことなら、言ってよ──」

蘭子が見ていたのは、自分ではなかったのだ。

蘭子が自分を通して見て、求めていたのは──写真の中の、彼。

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