ギミック・ラブ  ~年下小悪魔の上手な飼い方~
「……浮気されてた。アハハ」

情けない気持ちをごまかすように、渇いた笑いと一緒に告げる。

「そうだったんだ……」

奈々は呟いてから、しばらく黙り込んだ。

「ちょっとちょっと、暗くなんないでよ! 私はもうふっ切れてるから、平気なんだから」
「……ホントに?」
「ホントだってば」

即答したけれど、奈々は腑に落ちない表情で切り返してくる。

「でも美咲、ここ最近元気なかったじゃん。それってやっぱ、まだ落ち込んでるってことじゃ──」

「んー……」

……その原因は、拓巳じゃない。

拓巳のことは、自分でも信じられないくらい、遠い昔のことのように感じている。

終わった恋。そう気持ちの整理がついてるから、今はもう本当に拓巳ことで落ち込んでもないし、未練を持ってもいない。

そう──私自身も気づかないうちに、完全に拓巳への気持ちは終わっていた。

その後私の心にスルリと入り込んで、好き勝手振り回していってくれた、彼のおかげで。

「本当に、拓巳のことはもういいんだよ」

拓巳のことは、もういいの。

私の中でちゃんと終わってないのは……今は……

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