ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~
「……!」
確信は持っていたけれど、やっぱりそうだったんだ。
柚木くんが辞めたのは、吸収合併から会社を救うため──…。
「だから今回も調べて、あなたのことはすぐにわかった」
短くなった煙草を灰皿に押し付けて消すと、彼女は明らかな悪意を含んだ声で、吐き捨てるように言い放った。
「ほんの数日同棲してただけのくせに、随分うまく瞬也に取り入ったのね? もしかしてあなた、ベッドの上がお得意なのかしら?」
「なっ……!」
忌ま忌ましさが悪寒のように背中を駆け登った。
本当に最低だ。どうしてこの人は、そんな目でしか見れないの。
「私と柚木くんは、そんな関係じゃありません!」
グッと拳を握り、かすれる声で叫ぶ。
「そんな関係じゃなかったら、どんな関係なの。もしかして真剣に愛し合ってるとでも言うつもり? だったらそれは、あなたの思い過ごしよ」
「違いますっ……」
そうじゃない。そんなことを言うつもりはない。
だけど、これだけは言える。
──蘭子さんは、間違ってる。
蘭子さんこそ、本当の柚木くんをこれっぽっちも見ていない。