ギミック・ラブ  ~年下小悪魔の上手な飼い方~

「バカだな……受け取ればいいのに、手切れ金」

ぽろりと漏らした言葉にも、美咲は即座に反論した。

「受け取らないわよ。いくら積まれたって、そんなの有り得ない」

「でも、美咲にとって仕事はかけがえのないものじゃないのか?」

「かけがえないわよ。当然でしょ。でも──もう決めたの。だから、かまわない」

「決めた? って、何を──…?」

首をかしげる瞬也の視線を、美咲の強い光を湛えた瞳が受け止める。
まっすぐに瞬也を見上げ、美咲は言った。

「──あの人から、あなたを取り戻すわ、柚木くん。そう決めたの」


< 144 / 175 >

この作品をシェア

pagetop