ギミック・ラブ  ~年下小悪魔の上手な飼い方~
「……まったく、美咲は」

落とされた声と共に、その表情はどんどんと輝きを取り戻していく。
私の心をたまらなくくすぐる、あのちょっと憎らしい素顔に。

「じゃあ、俺のホントの家はどこなの?」

面白がっているような問いかけに、私は間髪入れずに答えた。

「それはこれから見つけるんでしょ。居候じゃなくて、ちゃんとした自分の部屋借りるのよ」

その瞬間、柚木くんは堪え切れなくなったように噴き出して、大声で笑い始める。

「ははっ、たしかに。違いないね」

そうしてひとしきり笑った後、柚木くんは目尻を拭いながら言った。

「いいよ、自分の部屋借りても。でもきっと、毎晩美咲に会いたくて、ほとんど帰んないだろうけど」

「は? 何言って──」

「だってそうでしょ。わかってくれたんじゃないの。俺がどれだけ美咲のこと好きか」

「えっ? そ、それはっ……」

にわかに心音が速くなってきた。ドギマギして、頬に血がのぼる感覚。

「ダメだよ。今さらそんな顔したって、もう抑えきかないから」

「え……ちょっとやだっ、ここは──!」

突然苦しいほど強く抱きしめられて、私は体をよじらせながら叫んだ。
でも柚木くんは容赦なく、ますます腕に力を込めてきて、拘束は少しも緩まない。

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