ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~
キスを中断して囁くと、柚木くんも「そうだな」と頷いた。名残惜しそうに体を離し、リビングから奥に続く二つの部屋、その片方へと入っていく。
すぐに出てきた彼はコートを来て、ペットキャリーを持っていた。
「ファズ? そこにいるの?」
「あぁ。昼寝中」
「そっか。ていうか、他の荷物は?」
「別にいらない。ここにある物で持っていきたい物なんて、何もないよ」
そう即答して、柚木くんは笑った。
ところが直後、ふと思い出したように「あ、そうだ」と呟く。
「ちょっと待ってて」
一度キャリーを床に置くと、先ほど入ったのとは別の個室に消えていった。
〇●
蘭子の寝室に入った瞬也は、ベッド脇に設えられたキャビネットの引き出しを開けた。
中から薄汚れたパスケースを取り出す。
「……移動させといてよかったな」
社長室で見つけたパスケースだが、後からこんなものを会社に置かれていてはたまらないと思い、「引き出しが開いていて秘書が見ようとしていた」と蘭子に話した。
すぐに出てきた彼はコートを来て、ペットキャリーを持っていた。
「ファズ? そこにいるの?」
「あぁ。昼寝中」
「そっか。ていうか、他の荷物は?」
「別にいらない。ここにある物で持っていきたい物なんて、何もないよ」
そう即答して、柚木くんは笑った。
ところが直後、ふと思い出したように「あ、そうだ」と呟く。
「ちょっと待ってて」
一度キャリーを床に置くと、先ほど入ったのとは別の個室に消えていった。
〇●
蘭子の寝室に入った瞬也は、ベッド脇に設えられたキャビネットの引き出しを開けた。
中から薄汚れたパスケースを取り出す。
「……移動させといてよかったな」
社長室で見つけたパスケースだが、後からこんなものを会社に置かれていてはたまらないと思い、「引き出しが開いていて秘書が見ようとしていた」と蘭子に話した。