ギミック・ラブ  ~年下小悪魔の上手な飼い方~
それが、実は別の女性と同棲していて、翌朝には目の前で本命にモーニングコールしてて。

私と寝たのは結局その程度の気持ちだったんだって、見せつけられて──

お門違いだとわかっていても、傷ついた。今もまた、ズキズキと胸が痛い。

「……私を“千晶さん”と一緒にしないで。とにかく、無理よ」

料理ができたり朝起こしてくれるというだけで、隣に男なんていらない。
ましてや柚木くんが言っていたように、その見返りの奉仕みたいに接されるなんて……。

「ほら、早く出ていっ──」

ぐっと拳に力を込め、突き放す言葉を紡ごうとした。
でも──全てをバラバラに崩してしまう熱いキスが、私の唇を奪う。

「んんぅっ……ぅんっ」

「……一緒になんかしてない。むしろ、全然違うんだけど」

キスの合間に囁く声は、らしくないほど妙に弱々しい。

「ん……やっ……いい加減なこと、言わな……」
「本当だよ。千晶と美咲は違う。ていうか、美咲は他の誰とも違う。別次元」
「……っ」

調子いいことばかり。そんな言葉、どこまで本当だかわかったものじゃない。信じちゃダメだ。
心はそう、警鐘を鳴らしている。

けれど押さえ込まれた体は情けないほど力が入らず、意識ももうほとんど鮮明さを失っていた。

深い海のようなキスに、溺れていく。

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