ギミック・ラブ  ~年下小悪魔の上手な飼い方~
ああ、全く動じないその顔が憎らしい。朝晩だけとはいえ、同居なんて本当にうまくいくんだろうか。

……ううん、不安になっている場合じゃない。

私は彼の上司。これ以上、彼に振り回されてちゃいけない。

私は心の中で、今回決めたルールを、もう一度繰り返した。

ひとつ、彼に生活のペースを崩されない。
ひとつ、出退勤は別行動で、会社にも絶対バレないようにする。
ひとつ、キスもセックスももう絶対にしない。

もちろん、柚木くんにも宣言してある。
彼の返事は、

「三つめに関しては確約できない。美咲かわいいし、もしかしたら美咲からねだってくるかもしれないし」

だったけど。

「そんなことは100%ないわよっ!!」

そう叫んで、とりあえずの了承は取りつけた。

不安が残ってないわけじゃないけれど、私の態度がちゃんとしていれば間違いはないはず……と、信じている。

とにかく大人としての正しい距離を保って、健全に。
失恋のせいで自分を見失って流されかけたけど、もう同じことは繰り返さない。

罪悪感のカケラもない顔で愛犬とじゃれている柚木くんを見ながら、私は改めて胸に誓った。




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