ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~
語尾がかすかに震え、そこで言葉が途切れる。私は何かを抑えるように唇を結んでいる柚木くんを黙って見守った。
「しばらくして気づいたんだ。彼女が求めてるのは、そんなことじゃないって」
「求めてること……?」
……どういうこと?
蘭子さんは、柚木くんが親しい先輩の息子で、放っておけなかったから。
だから、親代理として面倒を見ることにしたんじゃないの?
そんな私の疑問も伝わっているのか、柚木くんはただ私を見て、首を横に振る。
「一年も経つ頃にははっきりわかった。彼女が俺を引き取ったのは、優しさでも恩情でもない。彼女が欲しがってるのは、“息子代わりのいい子”じゃなかった」
「……っ!」
胸の中を、どす黒い疑念が渦巻く。
確かめるのが怖いほど、残酷で醜い疑惑だ。
怖い……でももう、その真意を知らずにはいられない。
「どういう……こと……?」
かすれる声で尋ねた私の瞳をとらえて。
柚木くんは感情を殺した顔で、淀みなく答えた。
「彼女は、ただ俺を手に入れたかったんだ。──女として」
疑惑が的中し、私は悪夢に放り込まれたような錯覚に陥る。
まさか。まさかそれで、柚木くんは……。