ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~
母親と自分の貧しい生活を救ってくれた恩義。それはたしかに、大きなものだろう。それがなければ彼らの人生はもっと過酷だったかもしれない。
だけど、それでも。
「そんな関係……おかしいよ……!」
しぼり出すように叫ぶと、柚木くんは少しだけ目を丸くした。
でも、すぐに元の感情を押し込めたような無表情に戻ると、
「おかしくても、それが俺達の望んだ関係なんだから仕方ない」
「俺達って……」
──本当なの? 本当にあなたも、そんな関係をこれからも続けたいの?
眼差しで問うと、柚木くんは薄く笑った。
こちらの胸がきりきりと引き絞られるような、悲しい微笑だった。
「……こんな俺がここに住んでるのは嫌? 美咲がどうしても無理だって言うなら、出ていくけど」
「えっ……?」
急な問いかけにわずかの間、困惑する。
心まだ全く整理がついていない。けれど、イエスかノーだけならはっきりしていた。
「……出て行かなくてもいいよ」
「そっか、ありがと。家なき子だから助かる」
ほっとしたように頬を緩める。