愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく

前々から、西園寺家は、小鳥遊の所有する不動産業を狙っていた。親同士仲良くしているように見えても、腹の中では、虎視眈々とチャンスを伺っていたようだ。

鼻から大量の血を流す遼は、何が起こったのかわからないようだ。

「お前は、もう御曹司じゃなくなるんだよ。バカにしていた奴らのように、あくせくと働いて金を稼ぐ人生だ」

遼の肩を叩いて、親切に教えてやった。

聞こえよく傘下というが、会社の吸収だ。小鳥遊グループは、影も形もなくなる。

遼の今後が、どうなるかは本人しだい。

入婿になって肩身の狭い思いをするのもいいだろうし、小遣いにもならないとバカにしていた安い月給で平社員として働くのもいいだろう。

「今後、菜穂に近づかないと約束しろ」

「い、痛い。やめろ」

テーブルめがけ頭を押さえつけ、骨折していない腕を捻った。

「こっちの腕も折ってやろうか?」

「痛、わっ、わーや、やめてくれ。約束する。菜穂に近づかない」

「その言葉、守れよ。守らなかったら、どんなことがおこっても自業自得だからな」

掴んでいた腕と頭を引き上げ、遼の友人らに放りなげる。

「俺たちの仲もこれまでだ」

彼らが遼との付き合いを今後どうするかは俺の知らないことだ。
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