愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく

今度会う日まで、菜穂を補充したい。

「キスして、抱きしめたい」

「私達、そんな関係じゃないけど」

「チッ、騙されないか。薄情女め」

何度も繰り返すやりとり。
まだ、否定されるとわかっていても、抱きしめたい一心から言わずにいられない。

抵抗もせずに、抱きしめさせてくれる菜穂の気持ちは、少しは自分に向いていると思う。

言いつけ通りネックレスとピアスをつけている菜穂に愛しさが募り、無意識にネックレスとピアスを触っていたようだ。

「ねぇ、どうして、このネックレス、蓮からって言ってくれなかったの?」

やっと、その話題に触れてきたことで、今こそ気持ちを伝えるチャンスだと答えていく。

「…一回しか会ったことのない男に、プレゼントなんてもらって嬉しいか?それもネックレスをおくる意味を知ってたら、恐怖だろ。束縛とか独占だっけ。そんなことも知らずに、男に誕生日を祝ってももらえないお前が可哀想で、おくってしまったけどな」

ネックレスに指をかけ引っ張り、耳元で囁く。

「今は、もうそのままの意味だ。離す気はないし、俺の女になれよ」

途端に、顔や首まで真っ赤にさせて、耳朶まで赤く、唇で触れてしまう。

その耳朶を唇で喰んでしまうのは、一度味わってしまったあの日の味が忘れられないからだ。
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