愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく
一歩、出遅れてしまったらしい遼は、あげかけていた腰を下ろして、こちらを見ていた。
だから、いつまでも隣にいる蓮が嫌で、麗華の方へ顔を背けていたら、横からネックレスのチェーンを引っ張る蓮。
『犬じゃないんだから、やめてよ』
こちらは怒っているというのに、ネックレスに視線を止めてから、なぜか嬉しそうに笑う。
『似合うよ』
また頭を撫でて笑った後、蓮は離れていった。
『菜穂、そのネックレス…どうしたの?』
『あっ、これ⁈彼が誕生日プレゼントにくれたの』
『そうなんだ…』
『麗華の指輪も、同じブランドのものだよね。この間、ネットで調べた時に見かけた指輪と似ているなって思ってたんだ。ダイヤモンドの大きさは桁違いだけど』
『あっ、うん。この間、虫除けって言って買ってくれた指輪なの』
はにかんで笑う麗華は、可愛らしかった。
しばらくすると、麗華のスマホが鳴る。
『あっ、ごめん。樹さんから電話だ』
電話に出る麗華の表情は、恋する女の子そのもので、コロコロと変わる表情は可愛らしく、見ていると癒されるようだった。
電話を切った後ふーと、大きなため息つく麗華。
『どうしたの?』
『樹さん、もう迎えに来るって』