愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく

「私、麗華だけど」

「なんだよ」

忙しい合間に最短ルートを使って、今日は引っ越し作業中。

麗華も知っているはずなのに、電話をかけてきたこいつは、なぜか怒っている。

「話聞いたんだけど、蓮に菜穂はもったいないわ。心の深い大人の男を紹介するつもりだから、菜穂と別れて」

こいつは何を言ってる?
やっと、菜穂と思いが通じあったことを確認したばかりだ。

「はぁっ?絶対、別れないし。余計なことするなよ。…まさか、菜穂が別れたいって言ってるのか?」

驚かせようとサプライズを用意している最中だったのに、まさか、連絡を入れない俺に愛想が尽きたのか?

「クズなんて、最初の男だけで十分よ。彼女を思いやれないなら、彼氏やめたら。樹さんのお友達で、いい人いたのよ。菜穂、会ってみない?」

クズ⁈
連絡を入れないのはサプライズで驚かせる為だったが、菜穂は知らないこと。
忙しさにかまけて連絡を怠ったのは、自分の過信さが招いたこと。
言い訳なんてならない。
菜穂の気持ちを考えなかった俺が悪い。

麗華が怒るのはもっともだ。
今、すぐに菜穂に会わないと、こいつは、本気で行動をおこすだろう。

「ダメ、ダメだ。菜穂、そこにいるんだろ。今から行くから、どこにいる?教えてくれ」
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