愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく

見たことのない麗華の表情は、頬を膨らませながらも我慢しているが、とてもご立腹のようだ。

『菜穂の彼だから我慢しようと思ったんだけど、樹さんの悪口言われたようで許せなかったの。ごめんね。このことで、菜穂と小鳥遊さんとの仲が、悪くなるってことないよね?』

心配している麗華に、大丈夫と首を振る。

『私、愛されてるから』

おちゃらけるように笑うと、麗華は、ホッとしたようで『そうだね』と、笑う。

そこに、また麗華のスマホが鳴った。

『もう⁈うん、外に出るね』

行こうと、麗華に促され一緒に外へ向かう。

黒塗りの高級車が一台、その前で長身で存在感がある蓮によく似たイケメンが車に寄りかかり待っていた。

蓮が歳を重ねれば、彼のようになるだろうと、ふと思った。

その彼が麗華に気がつくと、愛おしそうに笑い、麗華もはにかんで笑いながら駆け寄り、彼の胸に抱きついている。頭を撫でて、『何もなかったか?』『うん』『嘘つけ』と、麗華の鼻先を指先で小突いて、麗華は、『蓮ね⁈』と悟ったように可愛らしく顔をしかめる。宥めるように、頭をポンポンとされた麗華は、気分よくなったようで、彼の胸に頬擦りする。

ラブラブオーラに、胸焼けを起こしそうだった。
< 14 / 104 >

この作品をシェア

pagetop