愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく
いらないのだが、返す訳にもいかずとりあえず受け取っておく。
『遼からきた写メ見せてやるよ』
椅子を近づけてきた蓮は、メールに送付されている写真とメッセージを見せてくれる。
そこには、海外で楽しそうに仲間達と写真に写っている遼がいて、中には、女性達とも写っているものがあり、心がザワザワとしてしまう。
蓮には頻繁に送られているメッセージと写真があるのに、私には、メッセージの一つももらえない。
羨ましさと、嫉妬から八つ当たり気味に声を発した。
『連絡もらえていいですね』
『こっちはいらないんだけどな。お前にはないの?』
『一つもありません』
『へー、そんなもんか』
なぜなら、私との約束が先だったのに、突然、友人達を優先し旅行を選んだ遼と言い争ったからだ。
そんなことを蓮に説明する仲でもないので、口を閉じた。
『まぁ、元気だせ』
嬉しそうに笑う蓮に言われても、なんの慰めにもならない。
麗華と樹さんが、意味深に笑っていて、蓮は、なぜかバツが悪そうに席を立った。
『帰るわ』
つい先ほど『この状況で、俺を残して帰ろうとするなよ』と言っていた人が、私を残して先に帰るなんて信じられないとムカつくのだ。
『私も。…樹さんご馳走様でした。麗華またね』