愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく
何を欲しているのか知らないが、蓮に負け続けてムキになっているようだ。
なんとしても勝ちたいのか、目がすわり酔いながらも、蓮に挑戦しようとする。
『もう一度、今度こそ勝つ』
そんな遼を見ていた蓮は、私に向かって口元をへの字に曲げ、こんな状況なんだと手を広げ肩を上げる。
『遼、帰ろう』
『うるさい、邪魔するな』
突き飛ばされた私を抱きしめ支えてくれたのは、蓮だった。
『大丈夫か?』
『…うん』
蓮は下を向き、腰に手を当てて、はぁーと大きなため息を吐いた後、遼に近寄る。
『女に手をあげるんじゃない。頭を冷やせ』
遼の腕を捻り外へ連れ出し、待機してくれていたタクシーに放り込んでいた。
叫んでいる遼を追いかけようとすると、戻ってくる蓮により引き止められる。
『今はやめとけ…遅い時間だ、家まで送ってやる』
蓮は、電話かけると、すぐに、黒塗りの高級車が目の前に止まる。
後部座席に座るなり、お酒が入っているだろう蓮は、すぐに窓に肘をつき目を閉じた。
『清水区までお願いします』
運転手は頷き、車を発進させていく。
私はというと、先程の遼の姿が焼きついて頭から離れない。