愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく

『そんな顔するな。怒らせたかったわけじゃない。ただ、見えているものが、全てじゃないってことだけは覚えておけ』

おでこを小突かれていた。

『なぁ、卒業したら、お前に会えなくなるな』

『そうね』

『よこせ』

手のひらを出し、指を動かして何かをよこせと合図する蓮。

『なに?』

『スマホだよ』

取り上げられて、勝手に顔認証されて画面を開いていく。自分のスマホも出して、何やら操作している。

『ちょっと、なにするつもり』

取り上げようとするが、背の高い蓮が手をあげれば、届くはずがないのに、ジャンプして取り返そうと奮闘。

『返してよ』

『あはは、ジャンプしてるつもりか?ほら、取り返してみろよ』

ムカつく。

手が届かないなら足だと思い、蓮の足の脛に蹴りを入れた。

今度は、蓮も我慢ならなかったようで、腰を落とし蹴られた脛を押さえる。

その隙にと思ったのだが、蓮も予想していたようで、ぎゅっと握り離そうとしない。

『離しなさいよ。何したいのよ』

力ずくで取り返そうとしたら、勢い余って背後に倒れていく私を慌てて助けようとする蓮諸共倒れた。

だが、痛みはお尻ぐらいで、よく見ると蓮が倒れながら背中を支えてくれたおかげで、頭を打つことは防げたようだ。
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