愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく
『危なかったな』
蓮の綺麗な顔が目の前にあり、唇が触れそうな距離にドキッとしてしまった。
『どいてよ』
『助けてやったのに』
『はい、助けてくれてありがとう。これでいい?』
『可愛くない』
苦笑しながら、鼻先を摘まんでいく。
今日の蓮は、酔っているせいか、どこかおかしい。
『ほら、返すよ』
スマホを返してきたその手で、起き上がらせてくれた。
頭をポンと撫で、『おやすみ』といい帰って行く姿を見送りスマホを確認。
桐谷 蓮の電話番号が登録されていて、勝手にLINEも友達登録をされている。
ブロックしてやると操作しようとしたら、通知が届く。
(ブロックするなよ)
これはしたらダメなヤツだと肩を落とし、スタンプを一つ送って画面を閉じた。
彼氏でもない蓮から頻繁に連絡が届くようになると、遼からの連絡は、呼び出しの時だけだと比べてしまい、不満が溜まっていく。
付き合って1周年の記念日に連絡があった時は、覚えていてくれたのだと喜んで彼の元へ。
だが、会いに行けば、彼にとって記念日というものは大事ではなかったようだ。
散らかっている部屋のソファでいつものようにスマホを触って楽しそうにしていて、『頼む』と視線で言うだけて、部屋の片付けをお願いされる。