愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく
遼から聞くフランスでの話は、視察してきたフランス家具の話ばかりだったが、私でもわかるように丁寧に説明してくれて、とても興味深く、聞いていて飽きなかった。
遼といる時とは全く違う蓮との時間は、楽しくて時間を忘れてしまう。
最後の料理を食べ終わり、この楽しい時間も終わるのだと寂しく感じた。
『土産は、車の中だ。送ってやるから乗ってけ』
『うん、ありがとう』
急に手を繋がれて驚いた。離れ難いと思っているのは、彼もなのだろうか?
だが、遼の顔がチラつき、開きそうな思いに重しをのせた。
副社長だけある蓮には、専属の運転手が待機していて、彼とも今回2度目ということもあり、言わなくても車を走らせていく。
『ほら、土産だ』
中央にある肘掛けを開けて、手提げ袋を渡される。
『ありがとう』
意外に重く、開いた口から中を見ると、箱が2つ。
『えっ、2つも。遼と使うね』
むすっとする蓮は、紙袋を奪って、中身を見せてくる。
『これは頼まれたグラス。こっちはお前が好きそうだから買った』
それはよく似た大きさの箱だったが、どうやらグラスに入ったアロマキャンドルのようだ。
『うん、好き。どうして知ってるの?』