愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく
遼の本音など知らない彼女は、遼を信じきって尽くしているのに…彼女を平気で貶めるクズ。
彼女に相応しくない男。
こんな奴に遠慮はいらない。
俺は、ついていたビリヤードの球を勢いよく飛ばした。
驚く、遼ら。
『おい、蓮、どうしたんだ?』
普段は、蓮さんと呼ぶくせに、酒が入るとこいつの本性が現れる。俺を下だと見下しているからだろう。
自分の目的を思い出せ。
『女の話なんてどうでもいい。大きな物を賭けようぜ。俺は、この間手に入れたスポーツカーだ』
そう、遼を嵌める餌だった。
車好きの遼なら、欲しがる一品を探し出してきた。
車のキーを見せるだけで、遼は、なんの車か分かったのだろう。
『それ…』
日本では、限定5台の販売で、即完売し、遼が、買うことができなかった車だった。
知り合いの車庫に飾られているだけだった車は、新品同様。
欲しがらない訳がない。
『あぁ、5台のうちの1台だ。特別にカスタムされた外装がカッコよくて譲ってもらった』
『うわっ、車体価格6000万だろ』
皆、酔いも覚めたようだ。
『誰か勝負しようぜ』
流石に6000万に、皆は尻込みしざわつき始めた。
今までにない賭けの対象が大きすぎるからだ。