愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく
『おやすみ』
今頃、スマホの中身を確認している頃だろうと、入手したばかりメールに(ブロックするなよ)
と送った。
既読後、可愛くもないスタンプで(了解)と返ってきた。
それだけでも嬉しく、笑みが溢れる俺を怪しんでいる視線が、バックミラー越しにあった。
俺は、遼と違い、頻繁に彼女に連絡を入れていく。
大した内容でもない、日常的に感じた事を送っているうちに、彼女からも返信がくるようになった。
もうすぐ、遼との記念日だと浮かれる彼女。
こんなに頻繁に連絡をとっているのに、俺はまだまだ、遼には勝てないらしい。
どうしてやろう?
遼との賭けは継続中だが、後期試験も目前で、それどころではない。
記念日を盛り上げさせてなるものか。壊すにはと策を巡らせ、以前買収した男に連絡を入れ情報を入手した。
遼が遊んでいる女。
うちの大学とは別のお嬢様大学の学生だった。
こっちは本気のようだが、頭の足りない女を遼が本気になるはずもない。
偶然を装って、声をかけた。
『やぁ、偶然』
『えっ、誰?知り合いだっけ?』
『夏の旅行の時、遼と一緒だったよね。遼の彼女でしょ⁈』
『遼ちゃんの友達?覚えてないな』
会ったことなんてないからな。
『遼しか見えてないから仕方ないか』