愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく

『あなたもカッコいいわよ。でも遼ちゃんには負けるけどね』

『確かに、遼は男の俺から見てもカッコいい顔してるから、いろんな女がいて不自由してない。羨ましいよ』

ピクリと頬が引き攣った。

掛かった。ちょろすぎと笑いを堪えて話を続ける。

『なに⁈知らない?君が成人式を迎えてる間に、家政婦って呼んでる元カノに部屋を掃除させる気だよ』

『家政婦っておばちゃんじゃないの⁈元カノなんて聞いてない』

激しく腹を立てている女に、背中を押してやる。

『君の存在を遼の部屋に残してくれば、元カノも諦めるさ』

なるほどと、頷き悪い笑みが溢れている。

『教えてくれてありがとう。でも、どうして?』

『君と遼が上手くいくことを願っているからね』

そう、菜穂と俺の近い未来の為に願っている。

2人の記念日が、遼には特別ではなかったと悲しみのメールが送られてきた。

自分が裏で手を回した事とはいえ、遼が彼女を悲しませたようだ。

慰めの言葉がほしいわけじゃないだろう。

(そうか)

一言送るが、悲しんでいるだろう彼女を今すぐ抱きしめてやりたい。

そんな思いから、スタンプを送る。

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