愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく
6月中旬に店がオープンした。
責任者として向い、来店されるお客様にこの店のコンセプトを案内していく。
木造建築の家にも似合う、フレンチ風にアレンジした家具は、【KZ】として、初の試みだ。
菜穂が接客に四苦八苦しながら、頑張っている様子が微笑ましいと、遠目で見ていた。
自分の知識の無さを悔しがり、勉強しているらしい菜穂から、教えてほしいと連絡が来るようになり、俺達は時間を忘れて話込む日も増えていく。
俺たちの誕生日も近くなり、彼女と一緒に祝う計画を立てれば、素直に承知してくれるあたり、俺たちの中は深まっているようだ。
そろそろ、遼には、彼女の中から消えてもらおうと、策を巡らし、以前から役立ってくれている男に連絡を入れる。
さぁ、いよいよクライマックスだ。
盛り上げてくれと、男に指示を出した。
昨年と同じ会員制のサロンで、並びで2つ部屋をおさえた。
店で用意してもらったホールケーキ。蝋燭の火を2人で消して、お互いに誕生日のプレゼントを交換。
菜穂からのプレゼントを開けると、俺好みの柄だった。
彼氏でもない男への誕生日プレゼントは、悩んで選んでくれたようだ。
『ネクタイか』
『たくさん持ってるだろうけど、蓮に似合うと思って。よかったら使ってね』