愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく

違う解釈にとらえたようだが、想定内だ。

『今日は、俺で我慢しろ』

『我慢なんて…してない。蓮といると楽しいし、言いたいこと言えるし、なんか一緒にいて安心する』

そこまで俺の立ち位置が上がっていたのだと浮かれていく。

だから、一歩踏み込んだ。
今なら大丈夫だと確信があったからだ。

『まるで告白みたいだな』

急に黙ってしまい、踏み込み過ぎただろうかと
言葉を詰まらせていた。

『お前、結婚するんだって?うちのお袋が驚いてたぞ』

予測より早く、隣の声が聞こえてきた。

『あぁ、避妊してたのに、まさかの失敗。向こうの親にバレておろさせることも出来なかった』

聞き覚えのある声に、菜穂の表情がこわばっていく。

俺も初めて聞く話に耳を傾ける。

『転校生だった子?』

『違うだろ。一つ下の可愛い子だろ⁈遼に本気になってグイグイきてたもんな』

本来なら、ここからがシナリオだった。

『菜穂は、家の片付けやご飯はうまいけど…抱いててもつまんなかったからな…彼女の方が刺激的で…遊ぶのに丁度よかったのに、妊娠だ。狙っていた西園寺も結婚するらしいし、俺の人生詰んだ』

菜穂に聞かせたくないが、遼のクズっぷりを知らしめるには聞いてもらうしかない。聞いていて怒りで震えるほど反吐が出る。
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