愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく
「羽織るものないのか?」
「あー、忘れてた」
「まったく…これで我慢しろ」
蓮が羽織っていたフード付きのラシュガードパーカーを肩にかけられて、袖を通すよう促され、仕方なく袖を通した。
すると、ジッパーを上まであげて満足顔をする蓮だった。
その隣りでは、桃花さんは準備万端のようで、透かし網のドロップニットを羽織ったようだ。
それは逆に、男性目線からは刺激的な気がする。
彼氏でもない店長は何も言えないようだが、あきらかに不機嫌だった。
通り過ぎていく男性の視線が煩わしいのか、大きなバスタオルを引っ張ってきて、桃花さんの肩にかけていく。
桃花さんは、困惑中。
私は、ピーンとアンテナが動いて、蓮に目配せすると、蓮は、頷いていた。
どうやら、店長の片思いらしい。
私達は、プールサイドに併設されたバーで、ドリンクを楽しむことに。
仕事を離れた蓮と店長はお酒も入り、お互いくだけた口調になっていた。
「生意気だったお前が俺の上司になるなんて、思わなかったな」
「俺も先生が部下になるなんて思ってませんでしたよ」
「先生?」
「この人、中学の時の家庭教師」
えーと驚く桃花さんと私に、店長は苦笑する。