ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
第六章 嫉妬と激情で愛をぶつけて
都心から神奈川方面に向かい車を走らせて一時間半。避暑地として名高い海沿いの街に、とある富豪の別荘がある。

高台に真っ白い二階建ての邸宅が二棟、海を見下ろすようにそびえていた。

正面には車寄せを兼ねた楕円形のロータリー、周囲は冬色に染まった芝生が敷き詰められている。

脇にはプールがあって、楽しむには若干季節が外れているが、その奥のサウナ施設なら一年中楽しめるとのこと。

ホテルか高級旅館かと見紛うほどの施設群が個人の所有物だというのだから驚きだ。

「――で、毎年百人を超えるゲストを招いて、生誕パーティーを開くわけだ」

「とんでもないですね。さすが長者番付常連の箕山(みのやま)会長」

「呼ばれる俺たちも恐ろしいだろ」

運転席で軽口を叩く康惺さん。私は助手席ではははっと乾いた笑い声をあげた。

『どうして跡を継ぎたくないんですか?』――そう尋ねた私に、彼は『身をもって知るといい』と答え、このパーティーの同伴を求めた。

ホストの箕山会長は誰もが知る日用品メーカーの社長だ。

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