ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
商品自体は百円、二百円で売っているのだが、安いからと侮るなかれ。生活必需品で世界の市場を押さえ、長者番付に載るほどの大成功を遂げたとんでもない実業家である。

だが本人はおごったところのない、至って堅実でマメな人間だという。

この生誕パーティーは日頃世話になっている経営者や資産家への感謝を込めたもてなしなのだとか。舘華家も毎年もてなしを受けているそうだ。

「一昨年は親父と俺が招かれ、昨年は仕事の都合で親父と惺也に任せた。俺はちょうどフランスに出張する必要があったようななかったような」

「行くのが面倒だから予定をねじ込んだような言い方ですね」

「内緒だぞ。まあ、行けばわかる」

車を停めると、ベルボーイのような使用人がやってきて、荷物を運びながら屋敷を案内してくれた。

本邸にはパーティー会場やサロン、ホストの自室があって、離れにはゲスト用の客室が五十もあるのだとか。

案内された部屋は離れの二階、スイートルームのような豪勢な部屋だ。大きなベッドがふたつに広々としたリビングスペース。ベランダからは海が見える。

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