ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
『ダメだ。二度とかかわりたくないって言ってるだろ』

口にした覚えはなかったが、思わず本音が漏れ出た。とっとと俺の前から消えてほしい。ガキのお守りは面倒くさい。

だが――。

『もしかして部屋で女性が待っているんですか? ただならぬ関係のお相手でもいらっしゃるんです? 偽装結婚までしたのは、不倫の隠蔽工作?』

『ばっ――違う!』

どうしてそんな歪んだ解釈になった?

だが、ねじ曲がった情報を吹聴されても迷惑だ。仕方なく彼女を家に招き潔白を証明する。

『で。なんの用だ』

『私と子作りしてください』

……これまで〝抱いて〟と訴えてくる女は山ほどいたが、〝孕ませて〟と頼まれたのはこれが初めてだ。さすがにちょっと引いた。

『言っただろ。うちの親父の言うことを真に受けるな。子どもは作らなくていい』

『あなたの子を産まなければ、茂木野家のメンツが立たないんです』

家名だのメンツだの、身を削ってまで守る価値などないというのに。

惺也もこの女も、揃いも揃って父親の顔色ばかりうかがって、どんな頭してるんだ。

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