ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
一見すると開発しやすい土地ではあるのだが――。

白嶺(はくれい)の邪魔が入るな」

白嶺アーバンデベロップメント――都市開発の競合企業だ。彼らとその傘下の企業が開発用地沿線の利権を独占している。

うちよりもずっと小さな会社だ、敵に回しても脅威ではないと惺也は踏んだのだろう。主要分野が違うから御しやすいと判断したのかもしれない。

……だが、あの会社は地権者との癒着がある。加えて、バックには大手金融グループ。一番のネックは省庁との太いパイプだ。入札の結果を見る限り、なんらかの便宜供与があったと考えるのが自然だ。なにより――。

「白嶺はきな臭いんだよな」

惺也は知らないだろうが、うしろ暗い噂のある企業だ。そこまでの地位を築くのに、グレーな取引にも多く手を染めてきたのだろう。

力を持っていながら、あえて目立たずなりを潜めている、そんな印象だ。

関わらない方がいい。敵に回せば、痛い目を見るのはこちらかもしれない。

「これはもう承認まで進んでいるのか?」

「はい。……ご報告が遅れたこと、申し訳ありま――」

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