ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
「それにしても……天満殿からは緊急の用件と伺っていますが。結婚に関するご挨拶の件だと考えていいのでしょうか」
父が探るように尋ねる。この呼び出しが、婚約の話を進めるにしてはあまりに急で不自然だったからだ。
惺也さんは困ったような微笑で返す。
「実は僕も詳しいことを聞かされていないんです。そうなのだとは思いますが……父が勝手を言って申し訳ない」
「いえいえ、とんでもない。もとを正せば無茶なお願いをしたのはこちらですから」
恐縮する父。だがすぐに素直な笑みを浮かべる。
「娘を舘華家の跡取りの妻にしていただけるなんて、光栄なお話です」
惺也さんは次男だ。舘華家には三十八歳になる長男がいて、現在は舘華興産の専務をしているそうなのだが。
そんな長男は、仕事こそ要領よくこなすものの跡を継ぐことには消極的で、弟に家督を譲りたいと言っているらしい。
『跡を継ぐ気のない兄に代わり、僕が当主になります。涼羽さんにはその支えになってほしい』――惺也さんが挨拶に来た際、口にした言葉だ。
それを聞いた両親は、娘が舘華家の未来の跡取りを産ませてもらえるかもしれないとうきうきなのである。
父が探るように尋ねる。この呼び出しが、婚約の話を進めるにしてはあまりに急で不自然だったからだ。
惺也さんは困ったような微笑で返す。
「実は僕も詳しいことを聞かされていないんです。そうなのだとは思いますが……父が勝手を言って申し訳ない」
「いえいえ、とんでもない。もとを正せば無茶なお願いをしたのはこちらですから」
恐縮する父。だがすぐに素直な笑みを浮かべる。
「娘を舘華家の跡取りの妻にしていただけるなんて、光栄なお話です」
惺也さんは次男だ。舘華家には三十八歳になる長男がいて、現在は舘華興産の専務をしているそうなのだが。
そんな長男は、仕事こそ要領よくこなすものの跡を継ぐことには消極的で、弟に家督を譲りたいと言っているらしい。
『跡を継ぐ気のない兄に代わり、僕が当主になります。涼羽さんにはその支えになってほしい』――惺也さんが挨拶に来た際、口にした言葉だ。
それを聞いた両親は、娘が舘華家の未来の跡取りを産ませてもらえるかもしれないとうきうきなのである。