恐怖探偵団と学校の七不思議
麗奈はランドセルから吸入器を取り出し、口の中に薬を送り込む。それでもしばらく咳は続いた。麗奈は、この咳が出る体をただ忌々しく思った。
麗奈は東京の小学校を受験する予定だった。しかし受験をする数週間前、激しい咳が出るようになってしまった。重度の喘息だった。
重度の喘息を抱えたまま東京で生活するのは無理だと両親は判断し、麗奈は両親の地元である黒空町の小学校にそのまま通うことになったのだ。
『まさか麗奈が喘息で受験できないなんて!』
両親がそう嘆いているのを、麗奈は何度もこっそり見ていた。そのため、中学受験では失敗できないのである。
「ゲホッ……ゲホッ……ゲホッ……」
咳き込む麗奈の背中に、ふわりと優しい感触がした。まるで誰かが背中を撫でているようである。麗奈は顔を上げる。目の前には階段踊り場の鏡があった。麗奈以外映っていない。
しかし、麗奈が顔を動かすと、背中を撫でる小さな手が一瞬見えた。麗奈は顔を顰め、まだ咳が出ているというのに立ち上がる。
「塾、行かなきゃ……」
麗奈は東京の小学校を受験する予定だった。しかし受験をする数週間前、激しい咳が出るようになってしまった。重度の喘息だった。
重度の喘息を抱えたまま東京で生活するのは無理だと両親は判断し、麗奈は両親の地元である黒空町の小学校にそのまま通うことになったのだ。
『まさか麗奈が喘息で受験できないなんて!』
両親がそう嘆いているのを、麗奈は何度もこっそり見ていた。そのため、中学受験では失敗できないのである。
「ゲホッ……ゲホッ……ゲホッ……」
咳き込む麗奈の背中に、ふわりと優しい感触がした。まるで誰かが背中を撫でているようである。麗奈は顔を上げる。目の前には階段踊り場の鏡があった。麗奈以外映っていない。
しかし、麗奈が顔を動かすと、背中を撫でる小さな手が一瞬見えた。麗奈は顔を顰め、まだ咳が出ているというのに立ち上がる。
「塾、行かなきゃ……」