私は‪‪✕‬‪✕‬を知らないⅢ【毎週水曜更新中】
『なんだー?コイツ』


小学校にも通うようになって数ヶ月。帰宅路から外れた路地にそいつは倒れていた。


『めんどくせぇ事に首を突っ込むなよ』


この頃から私は組や蓮の弱点として狙われる事が増えたため、あまり効果は無いと理解した上で口調だけではなく見た目も男として振る舞うようになった。


元々中性的な顔だったため服もシンプルな物を選び髪も切ってしまえば傍から見れば男に見える。


母親の趣味なのかは知らんが可愛らしい服ばかりを着させられていたあの頃と比べると差は大きい。


『死んでは・・・、ねぇか』


性懲りも無く微動だにしない人間の肩を突っつき続ける蓮。


どうせ何を言っても大人しく帰ってくれないことなんて分かりきっていた。


ため息をつきながら蓮の横に座ったタイミングで目が覚めるそいつ。


『なんだよお前らッ!?』


『おー、起きた起きた』


目の前の私達に牙を向く同い歳ぐらいの少年。


西に住んでいるんだ。警戒心はあるに越したことはない。


とはいえこんな場所で気絶するようじゃいつ死んでもおかしくはない。


かつての私に有り得た未来を生きる目の前の少年に他人事のようにそう感じた。
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