隠し子が発覚したら『氷の宝石商』の独占欲に火がつきました~5年越しの執念で見つけ出され、逃げ場のない溺愛で囲い込まれています~
第1話:再会
「……やっと、捕まえた。俺から逃げ切れると思ったか?」
仕立ての良いスーツを綺麗に着こなしたその男――御堂昂輝は、五年前よりもさらに鋭い美しさをその身に纏っていた。
形の良い唇は一文字に結ばれ、周囲の喧騒を一切寄せ付けないような、近づきがたい気配を漂わせている。
高い鼻筋。眉間の間には、やや鋭さを持った、長さのある二重。
昂輝の視線が、白河蒼乃を捉えた。
少し灰色がかった目。
その瞳の奥には、激しい熱がゆらめいている。
五年という歳月が培ったあらゆる感情が、渦を巻いている様に見えた。
裏切られたのはこちらだ。なのに昂輝は、まるで裏切られた側のような顔をして、蒼乃の前にたった。
心臓が抉られる。
絶対に見つからないと思っていたのに、まさか……。
背中に冷たい汗が伝わっていく。
「……何か、言ってくれ、蒼乃」
聴き慣れた、低い彼の声。
しかし焦燥感を含んだ、縋るようなその声が、蒼乃の鼓膜を震わせた。
昂輝が長い足を一歩踏み出し、蒼乃の細い腕を掴もうと大きな手を伸ばす。指先が、蒼乃の肩に触れる。
その時、小さな影が二人の間にすばやく割って入った。
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