隠し子が発覚したら『氷の宝石商』の独占欲に火がつきました~5年越しの執念で見つけ出され、逃げ場のない溺愛で囲い込まれています~
ーーブブッ
不意に、スマートフォンが短く震える。
昂輝からの連絡かと思い、蒼乃は弾かれたように画面を見つめる。
しかし、表示されたのは見覚えのないアドレスからのメールだ。
今時、珍しい。
ただの迷惑メールだろうと削除ボタンへ指を動かしかけたが、件名に並んだ文字が蒼乃の視線を釘付けにした。
『御堂昂輝の真実』
ドクドクと、心拍が不気味に速くなる。
指先が震え、恐る恐るそのメールを開いた。
液晶画面に、鮮明な写真が浮かび上がる。
贅沢な造りのホテルのエレベーターホールだった。写真に映る男女は、互いの境界線を無くすように深く身を寄せ合っている。
端正な横顔、仕立ての良いスーツの上着。
見間違えるはずがない。
昂輝だ。
彼の手は、女性のしなやかな腰を力強く、しっかりと抱きすくめるように回されている。
そして、その胸に顔をうずめて寄り添っているのは、七井晶子。
血の気が一気に引き、目の前が真っ暗になる。
激しい眩暈がして、蒼乃はたまらず口元を両手で抑える。
「……っ」
言葉にならない衝撃が全身を駆け巡り、スマートフォンを落とす。
全身の震えが止まらなかった。
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