御曹司社長は恋に臆病な契約妻を極上の愛で囲う
* * *
寝返りを打った小夜莉は、うっすらと瞼を押し開ける。視界に飛び込んできたのは見慣れない景色だ。はっと身体を起こした小夜莉は、ズキッと痛むこめかみに手を当てた。その瞬間、自分の腕に点滴の針が刺さっていることに気がついた。
「ここは病院?」
真っ白いシーツの上で、小夜莉は昨夜の記憶を辿る。
研究室に所長と美幸が現れ、NKRの悪事を知った。小夜莉は見知らぬ男たちに連れていかれそうになり必死に抵抗している所に、雅人が助けに来てくれたのだ。
「そういえば、雅人さんは……?」
小夜莉は小さく声を上げる。雅人は今どこにいるのだろう?
あの後、研究室には警備員も駆けつけてもみ合いになっていたのは覚えている。まさか雅人も怪我をしたのだろうか?
不安になった小夜莉はベッドから足を出すと、点滴の棒につかまりながらそろそろと立ち上がった。まだ少しめまいは残っているが、しばらくすれば落ち着いてくるだろう。
入口に向かおうと足を出した小夜莉は、ふとベッド脇に置いてある椅子にジャケットがかけられているのに気がついた。そっと持ち上げるとホワイトムスクの心地よい香りが漂ってくる。
「雅人さんの香りだ」
小夜莉はジャケットをきゅっと胸元で抱きしめる。これだけで自分の心が満たされる気がした。目を閉じてその香りを感じながら、小夜莉は雅人に抱きついて声を上げて泣いた自分を思い出す。
寝返りを打った小夜莉は、うっすらと瞼を押し開ける。視界に飛び込んできたのは見慣れない景色だ。はっと身体を起こした小夜莉は、ズキッと痛むこめかみに手を当てた。その瞬間、自分の腕に点滴の針が刺さっていることに気がついた。
「ここは病院?」
真っ白いシーツの上で、小夜莉は昨夜の記憶を辿る。
研究室に所長と美幸が現れ、NKRの悪事を知った。小夜莉は見知らぬ男たちに連れていかれそうになり必死に抵抗している所に、雅人が助けに来てくれたのだ。
「そういえば、雅人さんは……?」
小夜莉は小さく声を上げる。雅人は今どこにいるのだろう?
あの後、研究室には警備員も駆けつけてもみ合いになっていたのは覚えている。まさか雅人も怪我をしたのだろうか?
不安になった小夜莉はベッドから足を出すと、点滴の棒につかまりながらそろそろと立ち上がった。まだ少しめまいは残っているが、しばらくすれば落ち着いてくるだろう。
入口に向かおうと足を出した小夜莉は、ふとベッド脇に置いてある椅子にジャケットがかけられているのに気がついた。そっと持ち上げるとホワイトムスクの心地よい香りが漂ってくる。
「雅人さんの香りだ」
小夜莉はジャケットをきゅっと胸元で抱きしめる。これだけで自分の心が満たされる気がした。目を閉じてその香りを感じながら、小夜莉は雅人に抱きついて声を上げて泣いた自分を思い出す。