御曹司社長は恋に臆病な契約妻を極上の愛で囲う
「お、お母さん! 待って!」
母を引き止めるように叫んだ小夜莉の声は、ロビーのざわめきにかき消されてしまい、母の元まで届かない。
母の背中はあっという間に小さくなってしまった。
(どうしよう。お母さんに説明しないと……)
小夜莉は途方に暮れるように立ち尽くしていたが、隣に立つ雅人の存在に気がつきはっと我に返る。
「も、申し訳ございません!」
小夜莉は慌てて雅人を振り返ると、深々と頭を下げた。
「母が社長を婚約者と勘違いしてしまったようなんです。母には私から説明しますので、どうかお気になさらずに……」
小夜莉がそこまで言った時「小夜莉、雅人さん! 早く早く!」と母の声が遠くから聞こえてくる。
「もう、お母さんったら……」
ただでさえさっきからロビーを騒がせているのだ。小夜莉は響き渡る母の声に恥ずかしさを感じながら、小さくため息をついた。
するとさっきまでじっと考え込むように口を閉ざしていた雅人が、くすりと肩を揺らしながら小夜莉に笑顔を向ける。
母を引き止めるように叫んだ小夜莉の声は、ロビーのざわめきにかき消されてしまい、母の元まで届かない。
母の背中はあっという間に小さくなってしまった。
(どうしよう。お母さんに説明しないと……)
小夜莉は途方に暮れるように立ち尽くしていたが、隣に立つ雅人の存在に気がつきはっと我に返る。
「も、申し訳ございません!」
小夜莉は慌てて雅人を振り返ると、深々と頭を下げた。
「母が社長を婚約者と勘違いしてしまったようなんです。母には私から説明しますので、どうかお気になさらずに……」
小夜莉がそこまで言った時「小夜莉、雅人さん! 早く早く!」と母の声が遠くから聞こえてくる。
「もう、お母さんったら……」
ただでさえさっきからロビーを騒がせているのだ。小夜莉は響き渡る母の声に恥ずかしさを感じながら、小さくため息をついた。
するとさっきまでじっと考え込むように口を閉ざしていた雅人が、くすりと肩を揺らしながら小夜莉に笑顔を向ける。