御曹司社長は恋に臆病な契約妻を極上の愛で囲う
白いタキシードに身を包んだ雅人は、今日は艶のある黒髪を後ろに流してセットしていて、普段よりもさらに王子様感が増して輝いている。
最後に顔を合わせたのは、研究所を視察する雅人をチラッと見かけた時だから、もう十日ほど前になる。お互いに社長と研究員という立場で会釈しただけだから、こうして正面から綺麗な顔を見ると妙にドキドキとした。
「小夜莉、お母さんの支度が終わったよ」
すると優しい声を出す雅人の後ろから、母がうずうずとしながら顔を覗かせる。
留袖姿の母は部屋に入った途端、声にならない声を上げると、大粒の涙を流しながら小夜莉の前に駆け寄った。
「お母さん、せっかくメイクしてもらったのに。今泣いちゃったら全部落ちちゃうじゃない」
そういながらも小夜莉の瞳もどんどん涙が溢れてくる。こんなにも嬉しそうな母の顔を見られるとは思ってもみなかった。
「小夜莉、本当に綺麗よ……」
何度もそうつぶやく母にうなずきながらふと顔を上げると、雅人が優しくほほ笑んで立っている。小夜莉は改めて雅人に深々とお辞儀をした。
最後に顔を合わせたのは、研究所を視察する雅人をチラッと見かけた時だから、もう十日ほど前になる。お互いに社長と研究員という立場で会釈しただけだから、こうして正面から綺麗な顔を見ると妙にドキドキとした。
「小夜莉、お母さんの支度が終わったよ」
すると優しい声を出す雅人の後ろから、母がうずうずとしながら顔を覗かせる。
留袖姿の母は部屋に入った途端、声にならない声を上げると、大粒の涙を流しながら小夜莉の前に駆け寄った。
「お母さん、せっかくメイクしてもらったのに。今泣いちゃったら全部落ちちゃうじゃない」
そういながらも小夜莉の瞳もどんどん涙が溢れてくる。こんなにも嬉しそうな母の顔を見られるとは思ってもみなかった。
「小夜莉、本当に綺麗よ……」
何度もそうつぶやく母にうなずきながらふと顔を上げると、雅人が優しくほほ笑んで立っている。小夜莉は改めて雅人に深々とお辞儀をした。