御曹司社長は恋に臆病な契約妻を極上の愛で囲う
左右に洋服が掛けられるようになっているクローゼットは、右半分は雅人用で左半分は小夜莉用にスペースが開けてある。びっしりと並ぶスーツを見ながら、小夜莉はスペースの半分も使わない程度で片付け終わってしまう。他のものもある程度整理が終わった所で、ふと隣に小部屋があるのに気がつきそっと中を覗いてみた。するとそこは書庫になっていて、壁一面に設置された本棚にぎっしりと本がつまっているではないか。あらゆる種類の本や雑誌が並ぶのを圧倒されながら見ていた小夜莉は、ふと科学系の雑誌が並ぶ棚を見つけた。
「あっ、これ、私が読みたいと思ってた雑誌!」
小夜莉はつい声を弾ませると気になる雑誌を手に取る。
以前は研究室でも科学系論文が掲載されている雑誌は定期購入されていたので、そこで読んでいたのだが、経費節約のためか所長から雑誌の購入はNGとお達しがあり、気軽に読めなくなっていたのだ。
小夜莉はその場に座り込むと黙々と論文に目を通す。
どれくらい時間が経ったのだろう、ふと近くをスリッパのする音が聞こえた気がしてはっと顔を上げた。
「やっぱり、ここにいた」
くすくすと肩を揺らす雅人に、小夜莉はずり落ちそうになったメガネを押し上げながら慌てて立ち上がる。
「ご、ごめんなさい。つい、気になる論文があるのを見つけちゃって。私勝手に……」
小夜莉が頭を下げようとすると、雅人は笑いながら小夜莉の手元の雑誌を受け取る。
「あっ、これ、私が読みたいと思ってた雑誌!」
小夜莉はつい声を弾ませると気になる雑誌を手に取る。
以前は研究室でも科学系論文が掲載されている雑誌は定期購入されていたので、そこで読んでいたのだが、経費節約のためか所長から雑誌の購入はNGとお達しがあり、気軽に読めなくなっていたのだ。
小夜莉はその場に座り込むと黙々と論文に目を通す。
どれくらい時間が経ったのだろう、ふと近くをスリッパのする音が聞こえた気がしてはっと顔を上げた。
「やっぱり、ここにいた」
くすくすと肩を揺らす雅人に、小夜莉はずり落ちそうになったメガネを押し上げながら慌てて立ち上がる。
「ご、ごめんなさい。つい、気になる論文があるのを見つけちゃって。私勝手に……」
小夜莉が頭を下げようとすると、雅人は笑いながら小夜莉の手元の雑誌を受け取る。