傷付いた心を癒すのは 〜男性が苦手な私の心を癒してくれたのはお隣さんでした〜

 ◇

 次の日の夜。
 私は今日も仕事を終えて家に帰ってくると、真っ先にベランダへ直行した。

 四月は比較的仕事が落ち着いているというのに、今日も残業してきた私は、大慌てで洗濯物を取り込んでいく。

 この部屋は、洗濯物を干すスペースがない。物干し竿をお風呂場に取り付けて干すやり方もできなくはないけれど、部屋干しだとどうしても生乾きになってしまう。
 だからといって今日みたいに遅くまで外に干していると洗濯物が湿気ってしまうため、いつも帰るとすぐに洗濯物を取り込んでいた。

(今日は、風が落ち着いている……)

 昨日、飛んできた青いタオルを思い出し、そういえばお隣さんは帰ってきているのだろうかと仕切り板の向こうに意識を向ける。
 すると、ちょうど向こうも洗濯物を取り込もうとしていたのか、カラカラと窓が開く音が聞こえてきた。

「あー!」

 かと思えば、突然悲鳴じみた声が聞こえてきて、ビクッと肩を跳ね上げてしまう。
 一体、どうしたのだろうかと耳を澄ましていると、「最悪だ、せっかく洗濯したのに……」と悲痛な声が聞こえてきて、思わず笑ってしまった。
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