傷付いた心を癒すのは 〜男性が苦手な私の心を癒してくれたのはお隣さんでした〜
 出されたお茶を一口飲み、一息つく。
 そこでやっとさっきのことに感情が追いついてきて、じわりと涙腺が緩んだ。

「……す、すみません」
「いえ、お気になさらず。怖かったですよね。最初から俺が傍にいたらよかったんですけど……」

 さり気なくティッシュケースを持ってきてくれて、ありがたくティッシュをいただき、滲んだ涙を拭う。
 涙を流したらすっきりしたけれど、またあの家に剛人が来るかもしれないと思うと怖かった。

「大丈夫ですか? 部屋、戻れそうですか?」
「はい……。邪魔になってしまいますし、もう行きますね」

 泣き顔を見られたことも恥ずかしいし、なにより今は彼と距離を取っている。
 いつものように彼の優しさに甘えて傍にいるのは良くないと思い、椅子から立ち上がろうとしたけれど、彼にまだ居ていいと言われて手を握られた。

「邪魔じゃないです。それに、俺はもう少し水嶋さんの傍にいたいと思ってますよ?」
「でも……」
「というより水嶋さんに聞きたいことがありまして」

 穏やかに笑ってはいるけれど、目の奥に光がない。手を握られていることに気付いて振りほどこうとしたけれど、彼は離してくれなかった。

「水嶋さん、俺のこと避けてますよね? どうしてですか?」

 そう尋ねられて、なんと言ったらいいものか困ってしまう。
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